「最近、何だか受け身な社員が増えていて、
こちらからいちいち指示しないと、動かないんですよね。
これも、時代の流れなんでしょうか」
この数年、採用人数を増やしてきたK社長の、
あきらめにも似た嘆きの声です。
「もっと本気で向き合ってほしい」
この問題、社員や管理者に期待して、任せていては、
七夕の短冊のような「願い事」で終わってしまいがちです。
1.人は「気合い」で本気になるのではなく、「環境」で本気になる
そもそも、やる気の有無を、本人の資質だけで片づけると、
組織運営の本質を見誤ってしまいます。
人は誰しも、期待値や役割、基準が明確な環境でこそ、
力を発揮しやすいものです。
社員の本気を引き出すのは、社長の訓示や精神論ではなく、
日常をどのように設計して、当事者意識を育んでいるか、
が問われる問題です。
2.オーナーシップは「求めるもの」ではなく「育てるもの」
実際、当事者意識とは、「持て」と押し付けられて、
生まれるものではありません。
たとえば、自分がどのような役割を期待されていて、
仕事の成果が、会社全体にどうつながるのか?
それがどのように、自分に返ってくるのか?
具体的に見えて、実感できることで、
初めて、当事者意識、オーナーシップは育ちます。
逆に、任せる範囲や期待成果が曖昧なままだったり、
「いいからやれ」みたいな、間違ったトップダウンだと、
人は責任を引き受けられず、オーナーシップも生まれません。
3.責任が曖昧な組織では、誰も本気を出さない
「チームで協力してやる」というと、
耳障りは良いのですが、実際のところ、
個人としての責任の所在があいまいだと、
人は無意識のうちに、全力でやることを避けてしまいます。
「頑張っても報われない」
「結局、誰の仕事かわからない」
といった仕組みの不在が、
社員が本気になるチャンスを奪ってしまいます。
社員が本気で働く前提として、
期待値や前提となる価値観が理解でき、
役割や責任の線引きと仕組みが、
会社として整理されていることが不可欠です。
4.社員の本気とオーナーシップは、社長が設計するもの
社員が持てる力を出し切るかどうかは、
職場環境の設計に、大きく左右されます。
単純な話、上司や管理者の言動一つで、
「あほくさ」としらけてしまうことは、とても自然です。
上司が本気で向き合う姿勢が見えて、
自分もがんばれば、きちんと報われる、と感じると、
社員も自分ごととして、仕事を背負いやすくなります。
そのために、社長としては、「気合い」を求めるだけでなく、
社員が「本気」になれる、会社の構造、仕組み、をつくること。
「社員が受け身」「社員が本気を出さない」と感じたときこそ、
見るべきは、社員ではなく、組織の設計そのものです。
社員のポテンシャルを、100%発揮させる仕組み、ありますか?



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