社員50人の壁突破に、社長のカリスマは不要、組織運営の仕組みは必要。

 

「私って経営者としてのカリスマが足りないんですかね?
特に最近入った社員たちには、私の言葉が響いてないみたいなんです。」

とある地方の、意欲的な酒造メーカーの50代社長の一言です。

私から見ると、素晴らしく高品質なお酒を造り続けられており、
社長も、酒造りへの熱意、人間力ともに、大変魅力的な方です。

しかし、代々守り続けてきた、お酒を造る商売だけでは将来に不安を感じ、
新しい業態の展開を始めた矢先、新しい社員が増えたことで、
組織の統率が難しくなってきた、というご相談でした。

 

◆ 社長の人間力が功を奏した段階

社員数が30名位までの組織では、社長は社員全員のことをよく理解し、
直接的な人間関係をベースに、指示命令とコミュニケーションが機能します。

しかし、30人、いわば学校の1クラスの生徒数を超えてくるあたりから、
徐々に社長の目が届かない社員も発生してきます。

特に、新しい社員が増えてくると、古くからいる社員と同じような
人間関係を築くことも難しくなってきます。

そして、阿吽の呼吸で動いていた組織が、徐々に失われてくる
そんな危機感に襲われる社長も多いのではないでしょうか?

一方で、ベテラン社員の甘えも目立ってきます。

成長や変化を起こそうと奮闘する中、社長との長い人間関係に依存して、
本当は変化をリードしてほしい立場の、ベテラン社員や中間管理者が、
抵抗勢力のような存在になってしまう話は、よく伺います。

 

◆ 社長のカリスマから、組織の仕組みへのシフト

冒頭の酒造メーカーでも、今やお酒造りは杜氏や蔵人の職人技だけに頼らず、
温度管理等の科学的な仕組みで標準化と再現性を高め、
誰でもできるように標準化の努力を進めています。

組織作りも、まったく同じです。

社長以外の中間管理者でも、個々人の個人技でなく、
まずは「プチ社長」として機能してもらえるか?

組織運営の標準化を進めない限り、リーダーは中間管理者に任せられず、
現場から離れられず、ビジネス成長の足かせになります。

また、甘えが目立つベテランの方たちには、
組織運営のルールや仕組みを厳しく整えることで、
変わらざるを得ない立場に追い込むことも必要です。

 

◆ 50人~100人~200人への成長に向けて

社員数がさらに増えても、基本的な考え方は同じです。

社長の人間力や個人技に頼ることなく、組織運営の仕組みによって、
社員を社長の意図通りに動かす度合いを強めていくことが肝要です。

例えば、中間管理者の役割を見直し、
自律度が高まっていくような仕組みを整えてあげることも、
組織運営の要の一つとなるでしょう。

あるいは、中間管理職が強くなる半面、部分最適が進む副作用に対して、
どのように全社最適を実現するのか、といった運営の仕組みも求められます。

 

実際には、社員の人数という単純な指標だけでは測れませんが、
それぞれの会社のビジネスの特性や、商売の仕組み、
組織課題の段階に応じた、組織運営の仕組みの整備が不可欠です。

そして、それらの整備を、足場を固めるように段階を踏みながら、
着々と進めていった会社は、組織がよどんだり混乱したりすることなく、
成長のステップを力強く駆け上がっていきます。

 

あなたの会社は、社長の人間力から組織の仕組みへのシフトを進めていますか?

 

 

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