「御社の企業文化に惹かれて、入社を希望いたしました」
「うちの会社は、昔からこういった社風だからね」
「なんだが職場の空気が合わないから、会社を辞めたよ」
昔からよく耳にする「企業文化」「社風」「空気」といった言葉、さまざまな言い回しがありますが、
会社で働く多くの人たちにとって、組織の風土は、極めて大きな影響を与えています。
「良き風土」「悪しき風土」と千差万別ですが、どうやって決まっているのでしょうか?
多くの会社では、あるがままの状態を「組織風土」として受け止めており、
経営者が意思をもって、積極的に組織の風土をコントロールしている、という会社はまだ少数派のようです。
しかし、結果として、「組織風土」が社員一人一人の意識と行動に影響を及ぼし、
組織全体のパフォーマンス、ひいてはビジネスの結果に大きな影響を与え、
元気な会社、元気がない会社、と差がついていくのは、良く目にする話です。
「組織風土」を決める大きな要素は2つあります。
1つ目は、経営者の意思とコミュニケーション、行動です。
2つ目は、それに完全に連動した、組織構造、組織の運営ルール、人事の制度、等の仕組みの存在です。
経営者のシンプルな思いが、なぜか現場では、いや幹部レベルでさえも体現されないのは、
この2つ目の「仕組み」が、しっかりと連動した形で作られていないケースがほとんどです。
(ユニクロのようなカリスマ経営者であっても、2つ目の「仕組み」がきちんと作りこまれています)
たとえば、経営者は「変革」を大切にしたいのに、
・意見を言いにくい会議の進行方法、運営スタイル
・ミスに厳しい減点方式のコミュニケーション、評価制度
・面接官が保身のために、より無難な人材を選ぶ採用面接
といった「仕組み」があると、組織の行動は「変革」とは真逆に進んでしまいます。
経営者として、ビジネスで結果を出すには、どんな「組織風土」が必要なのか、
社内の様々な「仕組み」が、経営者の想いを阻害してないか、どうすれば加速できるか、
改めて、大局的な視点から「組織風土」を捉えて、作戦を練ってみてはいかがでしょうか。
あなたの組織は、事業戦略の実現に最適な組織風土になっていますか?
文責:蛯原 淳(えびはら じゅん)
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